FeLV/Fiv ダブルキャリアねこ でかちゃん

発症衰弱してから還ってくるまでの記録

逃亡後から具合が悪くなるまでのでかちゃん

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2021/4/18撮影

4月去勢手術後、カラーが似合ってるでかちゃん。

 

 

逃亡したものの、あっけなくおうちに帰ってきたでかちゃん。

 

よい子なのは変わらず。そして、スプレー行為と「でかちゃんを!外に出して!」の鳴き喚きも変わらずで、ねこ用記録ノートに「でか:う!る!さ!い!」というメモがある日残してあった。思わずメモってしまうぐらいにはうるさかった。


4月に去勢手術をした。山で育ったでかちゃん、お腹の中でいろんなムシを育てていたようで、駆虫にかなりてこずってしまった。なので、手術が遅れてしまった。去勢手術後、まずスプレー行為がどんどん減っていった。これは助かる。なぜならでかちゃんをケージから出してお部屋で自由にさせている時は、いつスプレーされてもよいように張り付いて見張っていたから。スプレー行為自体を止めることはできないけど、された後の対処は可及的速やかにできた方がよい。

続いて夜中の鳴き喚きが無くなっていった。夜中の鳴き喚きに関しては、単にお外に出たいという欲求からくるものだけでなく、発情期も絡んでいたのかな。恐るべし、ホルモン。耳栓ナシで朝まで目覚めずに眠れるのは本当にありがたかった。

 

バイオレゾナンスも定期的に通っていた。数えてみたら、逃走後から具合が悪くなるまでに7回セラピーを受けている。でかちゃん全体の状態が回を重ねるごとにどんどん整っていった。なので、セラピストさんから解毒のプログラムを提案してもらい、そのセラピーを受け始めていた。

 

8月8日新月の日、ハハちゃんという我が家で最年長の子があちらに旅立ったのだが、7月末くらいから状態があまり芳しくなく、でかちゃんは日々元気いっぱいだったこともあり、わたしの意識は完全にハハちゃんに向かっていた。ハハちゃんの看取り後すぐは、久々の看取りだったこともありかなりの抜け殻状態だった。

 

その抜け殻フェーズからそろそろ脱するんじゃない?と自身でも感じられるようになった8月末のある日。でかちゃんが自分のお部屋であるケージから全く出てこないことに気づいた。もちろんケージの扉は開放してある。一歩も出てこないでひたすら眠っている。ただし、ごはんは食べていた。大盛りごはんを必ず完食していた。でも、いつもより食べるスピードが遅いような気がして、なんとなく引っかかっていた。

その頃、お盆を抜けたというのに真夏の暑さがぶり返して、気温がかなり高くなる日が続いていた。帰ってきた暑さに、わたくしニンゲンもちょっとうんざりしていた。だからもしかしたら、でかちゃんも暑さにやられたのかなーと思ってしまった。山育ちのでかちゃん、山の中には暑さをしのぐ場所なんかいっぱいあっただろうし、勝手が違うおうちの中で夏バテかな、と。

ところが、8月29日にとうとうごはんを食べなくなった。

その時のメモ。

あさごはん:ほとんど食べない。手からほんの少し食べた

よるごはん:興味なし。ノータッチ。

徐々に食べなくったわけではなく、突然一切食べなくなった。ごはんを出してもプイッとよそを向く。あーー。ちょっとまずいやつかな。

白血病エイズ、どちらかが発症」という最悪なフレーズが脳裏に浮かんだのだけど、その時のわたしはそれを直視できず、慌てて浮かんだフレーズをかき消した。

 

翌日たまたま、獣医でお腹の中のムシの状態を診てもらう予定をしていた。連れて行ったついでに様子を伝えて併せて診てもらおう…まだこの時は、危機感とか緊迫した気持ちとかまるで持ち合わせていなかった。翌日、Mくんが獣医に連れて行ってくれた。

 

でかちゃん診察予約をしていた時間からほどなくして、獣医にいるMくんから電話がかかってきた。

 

(電話かーイヤだなー緊急なんだろうなーイヤだなー出たくないなー:わたしの心の声)

 

「熱がかなり高い。状況からみて白血病の発症の可能性が相当高い。詳細に診たいので血液検査を行う。レントゲンも撮る」

これらのことをMくんは一気にわたしに伝えて、電話を切って診察に戻って行った。

 

数日前にかき消したはずの最悪なフレーズが、たった今ドーンと現実のこととして目の前に立ちはだかった。

 

【猫白血病ウイルス感染症、発症の可能性】

 

Mくんからの電話を切った後、わたしは何も手がつかなくなった。ただ呆然として、Mくんからの次の連絡を待つことしかできなかった。